DOOG DESIGN

NEWS ニュース

2013/07/1

「緊張の一瞬と納期の話」

6月の前半は東京・大阪でいろいろな見本市がありました。
そこでは以前にデザインした製品がやっと完成品に近い状態で並んでいて、そんな会場で目の当たりにする瞬間はいつもドキドキします。
以前と言っても、もう半年以上も前のこと。
実際には起ち上げから発売まで一年近くかかった事になります。
デザインが決まった後も設計面の細かな微調整に何ヶ月か掛かり、開発に入ってもサンプルをチェックして使い勝手の具合や、色の具合を何度も調整したりで数ヶ月。
それからやっとパッケージなどの印刷物に進みます。
ごくごく一般的な製品開発の流れなのですが、最初にデザインを考えた時からこれだけ時間が開くと、段々もっとこうしておけば、ああしてば良かったという欲が出てきます。
当たり前の事ですが、金型を作ってしまったら変更は効きませんし、開発が動き出してからの変更は相当な労力が必要です。
(身を持って経験済み)
昔であれば毎年モデルチェンジやマイナーチェンジをするのが普通だったので、次に挽回すれば良いという見方もあったようですが、今はよっぽど生命線の商品で無い限り、中々そんなことはありません。
売れなければ簡単に廃盤にもなります。
今はベストしか望まれていないのです。
デザインを提案する側の僕達も、当たり前のように10時間かかることを8時間の時間で完成させるのではなく、
3時間のスピードで完成させて(その間もやり直しはありますが)、
悩む時間を増やしたほうがかえって良い仕事になります。
仕事の速さは締切を早めることではなく、自分にも相手にも自由な時間を与えるだと思います。
というような納期について話でした。
20130701.png