「書きながら思い出しています」

2013/07/29

前回に引き続き、僕達が関わる知的財産の中でも特に産業財産権について。
第二回 特許・実用新案
意匠権では、自力で出願することも一つの手段だと書きましたが、こと特許権と実用新案権は弁理士に委ねるべきだと思います。
案分作成があまりにも複雑且つスムーズに事が運ばなかった時の対応が難しいからです。
ふわっとした言葉で分けると、
意匠権:創作
実用新案権:考案
特許権:発明
という感じになります。
新製品を開発した時に、新しい使い方が盛り込まれているけれど、形を変えたら意匠権の権利外になる場合、実用新案や特許を使います。
特許は本当に発明と言われる分野で、例えば新製法や新素材についての権利。
実用新案は既存技術の組み合わせです。
例えば、今までにあった用途のものだけど、新たな部品を加える事で違う使い方が可能、、など。
ですので、僕達が直接関わる範囲では、特許権よりも実用新案の方が多いはずが、実際は多くのものが特許の方に出願されています。
実用新案は出願から数ヶ月で登録されますが、方式審査されるだけで中身については無審査です。
必要時に初めて技術評価され、評価後に実は先行技術がありましたので無効、なんていうこともあります。
また、権利期間が特許の「出願から20年」に対して実用新案は「出願から10年」です。
そういった事から、出願数がピーク時の1割くらいだと聞いたことがあります。
しかし、実用新案に関しては費用が特許より少なく、今は出願から3年以内であれば特許出願に移行できるようになっているます。
最初から特許を見据えた内容にしておかないといけませんが、とりあえずで出願しておいて、市場投入後に予想より商品が売れた場合に改めて対応できるので、中小企業は最初は実用新案での出願も良いと思います。
●実用新案の出願にかかる費用(調査料は含まず 請求項1だとして)
・特許庁への印紙代 14,000円
・弁理士の手数料や案分作成代 約150,000円~200,000円
  (図面を自前で作成したらその分抑えることができます。)
・無審査登録なのに登録料がかかります。
 1年目~3年目  2,100円 +1請求項につき100円 (毎年)
 4年目~6年目  6,100円 +1請求項につき300円 (毎年)
 7年目~10年目 18,100円 +1請求項につき900円 (毎年)
・技術評価書請求 約50,000円
●特許の出願にかかる費用(調査料は含まず 請求項1だとして)
・特許庁への印紙代 15,000円
・弁理士の手数料や案分作成代 約250,000円~300,000円
  (図面を自前で作成したらその分抑えることができます。)
・審査請求 約150,000円
・審査後登録時の弁理士に支払う手数料・成功報酬 100,000円~150,000円
・1年目~3年目  2,300円 +1請求項につき200円 (毎年)
 4年目~6年目  7,100円 +1請求項につき500円 (毎年)
 7年目~9年目 21,400円 +1請求項につき1,700円 (毎年)
 10年目~25年目 61,600円 +1請求項につき4,800円 (毎年)
請求項が1項という事はあまり無いと思いますので、実際はもう少し高くなるはずです。
よく特許権(実用新案権)を持っていると言われて勘違いしてしまいますが、
重要なことは、どんな内容の特許を持っているのか?です。
特許を取得しても実効性の薄い特許であれば宝の持ち腐れになったり、不必要な機能が盛り込まれた特許になったりします。
そのどんな?という事が請求項に現れてきます。
それについては次回以降に書きます。