「大学での講義」

2013/10/21

先日、地元の近くにある成蹊大学で講義をさせて頂きました。
デザインマネジメント論という何とも仰々しい名前の授業でしたが、僕以降にはフードデザイナーさんやタイポグラフィのデザイナーさんなど、いろいろな業界のクリエイターの方が講義されるようで、個人的にも聞いてみたい面白そうな講義になりそうです。
昔は母校の授業で話をさせて頂く機会が多かったので、プロダクトデザインを学ぶ生徒達が主な生徒でした。
喋る内容も自ずと発想やコンセプトなどデザインに関する事が主体になります。
僕は自分のこれまでの仕事だけを連々と喋るのは気が引けるのですが、今回の講義の趣旨は要するに「どうやってデザインで食べていけるか」とのこと。
履修する生徒も芸術学部全員だったので単なる作品紹介ではなく、流通の中でのデザイン・デザイナーの役割や、デザインを取り巻く環境、そして物が生まれる背景、と外堀を埋めるような話ができました。
僕達は普段、何かしらのメディアで、デザインという成果情報を得る時に、ほとんど表の顔しか知る事ができません。
裏の顔を知りたければ、直接一対一でクリエイター本人に聞くしかないのです。
裏の顔のはずのトピックであっても、良い部分だけをピックアップされて美談として表に出るだけ。
それはそれで見ていて面白いので否定されるものではありません。
僕もそうですが、学生の時はモノゴトの美しい部分だけに囚われてしまって、そうではない部分を受け入れる事が出来なくなりがちです。
何故かと言うと、どんな物にだって創られる背景には表と裏があります。
そしてそれは太陽と北風のようだからです。(北風と太陽の本来の意味とは異なりますが、、)
誰でも北風よりも太陽の方が好きです。
しかしもちろん世の中にはどちらも存在します。
その間で悶々とする事もあります。
この授業の趣旨「どうやってデザインで食べていけるか」という問いに対して、では「デザインで食べていけない状況があるとすれば」どんなことか、それはこれから物を創る人達が表しか知らないという状況じゃないでしょうか。
という意味でとても良い授業だなーと思いました。
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