「ブランディングの目的」

2014/07/28

先日メーカーの方と販売店を周り、ある分野の市場調査をしました。
市場調査にはざっくりと2つの目的があります。
一つは市場の動向の把握。
一つは自社の立ち位置の把握。

今回はブランディングの為、後者に重きを置いたものでした。
ご相談頂く事の半分くらいがそのようなお話です。
なぜそのような事が必要になってくるのでしょうか。
コンシューマー製品の場合、営業の現場、もしくは、
もの作りの現場だけで商品が出来上がっていて、
それが当たり前になっているという事が多いようです。

営業の現場というのは、主にメーカーの営業担当者と販売店のバイヤーです。
売る場所(売り上げ)がそこである程度確保されるのでリスクは減ります。
企画者は営業が取ってきた案件に委ねて制作すれば良いのです。

もの作りの現場というのは、主に売る事は中間の卸問屋さんなどに任せ
自分達は作るだけ、後は誰かが売ってくれるというパターンです。

商品の裏の問い合わせ先がメーカーではなく卸問屋さんという事もよくあります。
この場合、お客さんにとってのメーカーは卸問屋さんですね。

そういったもの作りは今でも当たり前にあって、その現場の努力のおかげで
僕達の生活の端々に機能的で便利な製品が行き届いているのも事実です。

両方の場合とも、安定した状態では何も危険はありませんが、
時代が変わった時、変わりそうな時に、自分達も変わらなければなりません。
ところが何かに寄り掛かった状態を続けると、寄り掛かるものが無くなった時、
次に何をしたら良いか分からなくなるのです。

それを避けるために最低限必要な事は提案・発信し続ける姿勢を持つことです。

今は作るところがメーカーでもなく、売っているところがメーカーのように見えるわけでもなく、
提案・発信するところがメーカーです。

たとえば、業者向けに社内展示会だけを行っているメーカーさん。
商談だけはそこで済ませる事ができますが、合同展示会や大きな見本市に出すことで
同業他社でも全く異業種でも皆がどんな工夫をしているのか分かります。
その中で自分達の立ち位置や次への課題も見つかります。
また、僕もよく感じることですが、会社で自分達の作った商品を見てもあまり良く見えません。
裏側を知っているからです。
ですが展示会で、ちゃんと造作されたディスプレーに飾るととても良いものに見えてきます。
そこでまた自信が付いて、次へのもの作りに活かせます。

ブランディングというのは、どのように見せたいかという
外へ発信するための方法のように思えますが、実はそれよりも大きな効果は、
自分達が何をしたいのかという軸が出来る事と、
立ち位置の客観的な把握、そして強みの再発見という内に向けた高価です。

ブランディングを通じて製品のデザインをするという事は
そのように方向性を作っていくという役割もあるのです。

と、今回は少年誌らしからぬ実務的な内容になってしまいました。

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