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2014/09/22

「日常と非日常のあいだ」

いきなり何かの真似みたいなタイトルですが、
先日、大学の授業の一貫で学生を人と防災未来センターという所に連れて行きました。
(ここについて半年前にも書いていました「共感される提案」。)
授業で、ここで開催されるコンペに応募する為ですが、学生は大学3年生。
阪神淡路大震災の当時、1歳だった人達です。
僕は普段、主に生活に関わるもののデザインが多いので、
それを使う人が女性であれ年配であれ、日常に関わるものの想像はつきやすいと考えています。
(医者が使う製品のデザインは、相当リサーチしないと分かりません。)
被災するという事は、大きな被災であれ、比較的小さな被災であれ、
一時的であっても今までの日常生活が無くなる事だと僕は考えています。
被災の程度をデザインの力で出来るだけ減らす事ができるか、というのがコンペの課題です。
僕も阪神淡路の地震の当時、中学2年生。
住んでいた地域で震度5強。
しばらく水道が止まったぐらいで被災したというほどでもありませんでした。
果たして学生達は、経験すらした事の無い非日常の問題を解決出来るのでしょうか?
僕ですら取り組んだことの無いテーマ。
押し付けがましい無用の長物を作ってしまう恐れも十分あります。
普段の生活をどれだけ繊細に客観視できているかが大きなポイントになりそうです。

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東北大学の学生が制作した東北の被災地の模型。
失ったもの(土地や建物)だけではなく、
失ったこと(記憶・思い出)が色分けで書かれています。

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阪神淡路の地震を経験していない学生が授業で見に来た。
というので、テレビ取材が入りました。
テレビにとっては良い材料です。