「樽のはなし 桶のはなし」

2015/03/08

以前、吉野の樽丸さんに見学に行った事があり、
今度は桶の話を聞きに行きました。
(樽丸とは酒樽に使う木材の事で、その樽丸を作る職人さんを皆さん樽丸さんと呼んでいます。)

主催されたのは吉野中央木材さん。
以前に見学させて頂いた事のある製材工場。

お話をいていただいたのは京都の桶屋近藤さん。

お話の中で、樽と桶は基本的な構造は同じですが、何が違うと思いますか?
そう聞かれて、一瞬とまどいました。
樽は分かりやすいですが、桶のイメージは風呂桶がパッと思い浮かぶぐらいです。

近藤さん曰く、樽は容器。桶は道具。

構造は同じでも、日常生活の中で使われるものだから道具。
湯桶、手桶、寿司桶、米びつなどなど
もちろん今はどの家庭でも木桶を使わずプラスチック製が一般的です。
そんな木桶の中でも、今でも当たり前に使われているのが寿司桶だそうです。

プラスチックの桶では美味しい酢飯が作れず、
かといって桶屋さんはどんどん無くなっていきます。
数少ない桶屋さんを頼って、何十年も昔の桶の修理をすることもあるとのこと。
木桶は古くなったり壊れたりしてもまた修理できるので、
桶屋さんといっても、新しく作るものはぐい呑などの嗜好品が多いそうです。

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自分も、20代前半の時、湯桶を買って使ってみたことがありますが、
当時のアパートのユニットバスは換気が悪く、毎回乾燥させるのが
煩わしくなって使わなくなった記憶があります。

それも勉強の為に買っただけで、それ以外に生活の中に木桶があった
記憶はほとんどありません。

生活環境や習慣、価値観を変化させる事によって得られるものの替わりに、
当たり前の事がどれだけあっけなく失われるのか、慎重に考えないといけませんね。