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2013/03/4

「cerevoの話」

ハッカソンの時、cerevoの代表、岩佐氏の講義が聞けたのでこれも残しておきます。
cerevoといえば、超ニッチ(僕からすると)なガジェットをたった10人で企画・製造し世界に向けて売っている会社。
氏の話で僕が一番可能性を感じたエピソードがこのような話。
cerevo 満を持して発売した第一弾の製品が当時ほとんど出回っていなかったWifiカメラ。
Wifiカメラは今でこそ安価で購入できますが、それはスマートフォンとWifi環境の普及があってのこと。
結果、提供価値が今までのデジカメとほとんど変わらないものになってしまった。
第一弾の製品は惨敗だったそうです。
そこでファームウェアをアップデートすることでWifiカメラをUstreamに動画を流せるストリーミングカメラに変え、世界十か国から注文を受けるまでになった。
要因は、Wifiカメラを使う場所(屋外)にはWifi環境が無いが、ストリーミングカメラを使う環境にはWifi環境があると見抜き、世界にまだ無い突き抜けてニッチな商品とニーズを結びつけた事ではないでしょうか。
上記のエピソードで感じた可能性というと、
一つは、前の製品よりさらに需要が少なそうな製品にして成功させた。
超ニッチなニーズに徹する事で、少人数企業でありながら日本だけではなく、世界を相手にビジネスができるようになったこと。
(取説やCSは翻訳業者に頼っているそうです。)
もう一つは、販売してしまってるものをファームウェアだけを変更して全く違う製品に変えてしまったこと。
(もちろんそれも簡単ではないとは思いますが)
普通、販売が始まった後で商品性を覆すような事なんて物理的にも営業的にも中々できません。
発売してからも商品性を変更できる可能性があれば、ニッチ市場に投入するリスクがかなり減ります。
どちらも大きな会社ではなかなか出来ることではありません。
小さなメーカーが注目される所以です。
今はまだ小さな会社が経済的に優遇される社会ではありませんが、世界を唸らせるようなニッチで面白いものを作って世界に羽ばたくメーカーがもっともっと増えていくと思います。
というエピソードを、この記事を読んで思い出しました。
「オタクと変態はモテる」