DOOG DESIGN

NEWS ニュース

2013/08/19

「意外と一番大事なやつ」

これからブランドを起ち上げるという時に最も重要な産業財産権は商標登録だと思います。
インターネットの無い時代は、大手企業か、一部の商圏の中だけの話だったかもしれません。
しかし今はインターネットで小さな企業も簡単に広く公になりますし、SEOにも関わることから特に注意深く決めないといけません。
商標登録は他の権利と違い、10年毎に更新料を払えば半永久的に権利を保持できます。
言葉は技術ほどには変化しないので、良い意味を持つ単語は既に登録されていて使えないこともしばしば。
また、登録されていない言葉でもあまりに普遍的な単語は審査後、登録できなかったりします。
言葉は技術や意匠と違い、検索エンジンにも引っかかりやすい為、簡単に権利内容も他社に閲覧され、いつの間にか別分野や海外で権利を取られていたなんてニュースを聞くことがあると思います。
異議申し立て却下 今治タオル商標問題
前回の不正競争防止法についても同じことが言えますが、それほどブランドやブランドロゴというものは重要なのです。
それもまた好むと好まざるとにかかわらず。
商標といっても、製品の素材や業態によって多くの分類があり、一つの商標でいくつかの分類で権利を持ちたいと思ったら、出願する分類の数だけ費用を払わなければいけません。
商標分類
僕は最初、何故こんな分け方をするのか意味が分かりませんでしたが、かつては、いわゆるマニュファクチャーが対象だった為、製造する製品=その会社の分類だったわけです。
例えば事務用品メーカーは16類だけ権利を持っていれば良かったのです。
しかしこの20数年の間に、工場を持たない小さな会社でも簡単に海外でいろいろな物を作れるようになり、様々なジャンルの製品を扱うようになりました。
特に小売店がSPA化して、あらゆるジャンルのPB製品を販売するようになりましたが、個々のジャンルに対して商標を申請していられません。
海外の展開も視野に入れていたら、分類×展開国の数だけ権利保持のための費用が必要です。
そういった時代の流れで平成17年に製品ではなくサービス(役務)に対する商標分類が(35類~45類)追加されました。
例えば小売や卸業であれば35類になります。
商標は特許や意匠と違い、登録するのに新規性を求められませんので、公になった後でも類似商標が無ければ審査後登録できます。
海外では商標が無いと扱ってくれなかったり、輸入できなかったりするので、海外展開を考えている方は見直されたら良いと思います。
ところで、商標登録されているブランドロゴの横に®やTMを付ける事がありますが、付けること自体は義務ではありません。
それに、®(サービスマーク)・TM(トレードマーク)を付けると、せっかくのロゴデザインがかっこ悪くなりますね。
最近はマークを付けているロゴも少なくなった気がします。