使わない時の佇まいをデザインした棚受け金具
たたむと厚さ3cmになる棚受け「FLATTA(フラッタ)」は、明治16年創業の田邊金属工業所が手掛けるDIYブランドTANNERと共同開発した棚受け金具である。
従来の折りたたみ棚受けは「下から引き上げる」仕様が主流であったが、本製品は「上から下げ降ろす」新設計とした。これにより、棚下の空間を塞がず、家具の配置や簡易デスクとしての活用など、足元スペースの自由度を高めている。
近年の家賃高騰により住居面積は縮小傾向にあり、限られた空間を有効に使うための可変的な家具の需要が高まっている。こうした背景の中で、本プロジェクトは既存の折りたたみ棚受けの在り方そのものを見直すことから始まった。
調査を進める中で、折りたたみ棚は本来「一時的な利用」を想定しているにも関わらず、実際には開いたまま使われることが多く、必要な時だけ畳まれる存在であることが分かった。
そこで、使用頻度ではなく“収納時の状態”を起点に設計を見直し、折りたたまれている時間を前提としたプロダクトとして再構成した。
構造部を内側に収めることでフラットな外観を実現し、スムーズな開閉操作と安全性を確保。閉じた状態の佇まいを整えることで、空間の中で違和感なく存在し、必要な時だけ自然に展開されるあり方を目指した。
折りたたみ棚を「使うための道具」から、「使わない状態を含めて成立するプロダクト」へと再定義した設計である。

キッチンやランドリーでの軽作業、あるいは住まいに点在するワークスペースなど、現代の暮らしの余白にフィットする佇まいとなった。

対応板厚:18mm ~25mm
奥行:250mm
幅:最大1000mm
特許出願中



設計領域
・プロダクトデザイン
・プロトタイピング
・構造設計
・ネーミング
・商品 ロゴタイプデザイン
・ブランド ロゴマークデザイン
・グラフィックデザイン
・パッケージデザイン(ユーザーガイド含む)
・アートディレクション





